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モータースポーツ情報
(2012/06/16)6月16日、フランス時間の午後3時、第80回ル・マン24時間耐久レースの決勝がスタートする。
近年はアウディとプジョーの欧州を代表する自動車メーカー同士のディーゼルカー対決が続いたが、今年は早々に参戦を取りやめたプジョーに代わり、日本からトヨタが13年ぶりにル・マンに復帰。参戦車両4台のうち、2台にハイブリッドシステムを搭載したアウディに対し、トヨタはガソリンエンジンのハイブリッド車で挑戦する。
今年から世界耐久選手権の中に組み込まれることになったル・マン24時間。開幕戦のアメリカ・セブリングのレースから参戦しているアウディに対し、トヨタはデビューレースとしてスパ6時間レースに狙いを定めていた。ところがレースを前にしたテストで車両を大破するアクシデントが発生。レース実戦がこのル・マンの舞台となってしまった。
幸いにして本戦を前に設けられたテストデーには2台のトヨタ TS 030 ハイブリッドが登場。ル・マンのパーマネントコースであるブガッティサーキットと周辺の一般公道を封鎖して完成する1周13.6kmのレーシングコースを疾走し、2週間先に迎える本番に向けて準備を進めることとなった。
本戦の予選ではディフェンディングチャンピオンのNo.1 アウディAudi R18 e-tron クアトロンの驚愕的なラップタイムには及ばなかったものの、安定した速さを刻み続けた4台のアウディに真っ向勝負で挑み、No.8 トヨタ TS 030 ハイブリッドが3番手時計のタイムをマークする活躍を見せた。
なお、日本人ドライバーとしてもう一台のトヨタ(No.7)に乗る中嶋一貴はル・マン初参戦のルーキーながらアタックを担当。初日こそタイヤコントロールに苦労していたようだが、2日目は満を持してアタックを遂行。5番手グリッドを手にすることに。さらにこの功績により、中嶋はレースを主催するACO(フランス西部自動車連盟)から、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを授与されることになった。
最高峰クラスであるLMP1は常勝アウディに挑むチャレンジャーのトヨタというスタイルになったが、果たして24時間後の結果はいかに。
記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA