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モータースポーツ情報
(2013/06/24)最後の最後まで不安定な天候がレースの闘いに影響を与えたといえる今年のル・マン24時間レース。終盤、激しい雨が降り、レインタイヤへ交換する車輌がピットに続々と入る一方、コース上で足下をすくわれた車輌がスピンアウト、傷めたガードレースの修復作業が行われるなど、クルマ同士のバトルに限らず様々な要素が立ちはだかった。
しかしながら、レースそのものは、スタートからおよそ7時間、午後10時を前にトップに立ったNo.2 アウディR18 e-トロン クワトロ(クリステンセン/デュバル/マクニッシュ)が盤石に周回を重ね、大小様々なトラブルでペースを乱したライバルたちとの差をじわりじわりと引き離すことに成功する。2号車は今年新しいトリオを編成したばかりだが、ル・マンでの最多勝利ドライバーであるクリステンセン、その彼と多くの勝利を重ね、またスピードでも存在感を発揮するマクニッシュが、若く、日本でのチャンピオン経験を持つデュバルを迎え入れことが好材料となり、バランスのとれたチームを構築できたようだ。
一方で、ディフェンディングチャンピオンの1号車は、序盤こそトップに立ってレースを牽引したが、マシントラブルで長時間のピットインを強いられ、連覇を逃した。また、トヨタTS030 ハイブリッドを2台投入したトヨタも、小さなミスやトラブルが重なり、トップ争いには加わることはできなかった。しかしながら、粘りある闘いを続け、8号車が2位に入る健闘を見せることとなった。
なおアウディは2号車の勝利によって、4年連続でル・マンを制覇。その2号車は新トリオとして初勝利を飾ることになった。
■決勝結果
決勝結果(トップ6)
1. No.2 アウディR18 e-tron クワトロ(T.クリステンセン/L.デュバル/A.マクニッシュ組)348周 24:01'16.436
2. No.8 トヨタTS030 ハイブリッド(A.デビッドソン/S.ブエミ/S.サラザン組)347周 24:01'16.909
3. No.3 アウディR18 e-tron クワトロ(M.ジェネ/L.ディ・グラッシ/O.ジャービス組)347周 24:03'12.161
4. No.7 トヨタTS030 ハイブリッド(A.ブルツ/N.ラピエール/中嶋一貴組)341周 24:01'39.045
5. No.1 アウディR18 e-tron クワトロ(A.ロッテラー/M.ファスラー/B.トレルイエ組)338周 24:01'18.280
6. No.21 HPD ARX-03C・ホンダ(N.レベンティス/D.ワッツ/J.ケイン組)332周 24:02'16.225
クラス別トップ
・LMP1クラス:No.2 アウディR18 e-tron クワトロ(T.クリステンセン/L.デュバル/A.マクニッシュ組)348周
・LMP2クラス:No.35 モーガン・ニッサン(B.バゲット/R.ゴンザレス/M.プロウマン組)329周
・LMGTEProクラス:No.92 ポルシェ911 RSR(M.リエブ/R.リエツ/R.デュマ組)315周
・LMGTEAmクラス:No.76 911 GT3 RSR(R.ナラク/C.ブレ/J-K.ベルネイ組)306周
Text & Photo : 島村元子 / Motoko SHIMAMURA